MESX ジョイントプロジェクト (MESX-JP)

プロジェクトリーダー委員長:
 藤島光城
(三菱電機株式会社 名古屋製作所 開発部 規格標準化推進グループマネージャー)

幹事:
 児玉 公信
(情報システム総研 代表取締役社長/モデラー)

MESX-JPは,MfgX(製造業XML推進協議会)のもとで活動しているプロジェクトです。2003 年にFAOP(FA オープン推進協議会)とPSLX(Planning and Schedulling on Lifecycle information eXchange)コンソーシアムのメンバがジョイントして活動が開始されました。以来,さまざまな国際標準との整合を取りながら,日本の製造業の特長を生かした動的なシステムコンポーネント間連携のあり方を検討し,実証実験を重ねてきました。

MESXとは

工場システムを構築するにあたって,生産設備間の連携,生産関連ソフトウェア群の連携のためにMESXプロトコルを採用することのメリットを述べます。MESX が持つ生産活動の標準的枠組み,分散-協調のメカニズム,生産知識機能と生産実施機能の分離原則などによって,工場システムの早期立ち上げ,動的な稼働最適化,変化に強いシステムの構築が可能となります。

MESXプロトコルとは

MESXプロトコルは,IEC 62264の機能階層モデルに基づき,生産活動を支援するさまざまな機能を3階層に配分した上で,それらの機能を実現するシステムコンポーネント間の通信メッセージと応答規則を定めたものです。これらは「MESX プロトコルブック」にまとめられています。

さまざまな生産活動に対応するプロトコル

IEC 62264が定める8領域の生産活動のうち,製造に関わる活動,品質保証に関わる活動,機器の保全に関わる活動のプロトコルを規定しています(図1)。これによって,必要機能検討の漏れや過不足を未然に防止するとともに,工場ごとに異なるアドバンテージをさらに際立てるように検討することができます。

柔軟なメッセージング

メッセージの構成は,国際標準OASIS PPSに基づいて設計されます。OASIS PPSはプロファイルの設定によって,柔軟なメッセージを規定できます。また,公開されたメッセージ交換の共通ライブラリ(PSLX プラットフォーム)を使うことによって,特定のベンダに依存しない通信が実現できます。

MESXプロトコル