2008年設計製造ソリューション展
設計製造ソリューション展2008への出展企業を中心に、展示会参加の報告です。
取材先企業
- 株式会社シムトップス
- ERP研究推進フォーラム
- 三菱電機株式会社
- アスプローバ株式会社
- ジェイティエンジニアリング株式会社
- 株式会社構造計画研究所
- 株式会社日立東日本ソリューションズ
- 株式会社シーアイエム総合研究所
- 株式会社FFC/富士通株式会社
- 株式会社フレクシェ
- 東洋エンジニアリング株式会社
- 横河電機株式会社
- 株式会社ケーティーシステム
設計製造ソリューション展2008(速報)
本年度(2008年度)の設計製造ソリューション展が、6月25日(水)から3日間で開催されています。25日の初日に、ものづくりAPS推進機構の会員企業様を中心に、その展示の様子をサーベイしてきましたので、報告いたします。製造現場で利用されるソフトウェア製品の特徴として、本年度の大きな動向としては、以下の3点かと思います。
(1)現場ユーザによるさまざまな情報加工のためのExcel等のインタフェースが充実してきたため、ユーザの独自の情報ツールとソフトウェアパッケージ製品との距離がどんどん近づいている。
(2)ERPや外部の情報のダウンロード、アップロードが、マッピングテーブル等をつかって独自にカスタマイズしやすくなり、他の基幹システム等の連携がしやすくなってきた。
(3)一品受注型や金型製造等で、生産スケジューリングと日程計画の境界がなくなり、さらに見積もりやコスト管理といった従来ERPでおこなうような処理を一体化したソリューションが登場してきた。
以下、今回取材した企業について、主なみどころについて、独断と偏見にもとづきレポートします。(訪問順)
- 株式会社シムトップス
- ERP研究推進フォーラム
- 三菱電機株式会社
- アスプローバ株式会社
- ジェイティエンジニアリング株式会社
- 株式会社構造計画研究所
- 株式会社日立東日本ソリューションズ
- 株式会社シーアイエム総合研究所
- 株式会社FFC/富士通株式会社
- 株式会社フレクシェ
- 東洋エンジニアリング株式会社
- 横河電機株式会社
- 株式会社ケーティーシステム
皆様、APSOMのステッカーを貼っていただきどうもありがとうございます。
株式会社シムトップスDIRECTOR Ver.6.1を発表。特に個別受注生産向けに特化した製品として高い評価を持つ。見積もりから実績、工数管理とすべて連動し、かゆいところに手がとどくソフトをめざす。ExcelやMS-Project等のファイルを出力する機能や、基準計画、最新計画、について大日程と小日程が連動するGUIなどがユーザに受けている。従来の金型製造や工機(試作)部門に加え、最近は産業機械、重工、プラント用機器メーカ向けの生産管理ソフトウェアとして受注が伸びているという。(取材先:水野社長、伊藤氏) |
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ERP研究推進フォーラムERP推進フォーラムは、DMS展の老舗である。今年の展示場所は、生産管理関連のベンダーがひしめく中心地に陣取り、ERP技術の動向や各種の調査結果などを提供している。特に参加企業の個別のベンダーに関する情報提供はしていない分、信頼性のあるERPのお目付け役というイメージが定着している。今回、APSOMと連携して宣伝もしていただいた。(取材先:原田氏) |
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三菱電機株式会社e-Factoryというブランド名で製造現場のトータルソリューションを目指す。今回は特に、FAシステムから見た場合の上位にあたるMESや品質管理、生産管理のベンダーが連携したシステムのデモを展開していた。今回の超目玉は、SOAの概念をとりいれた「MX MESインタフェースIT」という製品の発表。現場の機器がESB(基幹系バス)を介してメッセージベースでつながるようになるという。まさに、APSOM/PSLXがめざす現場と管理が一体となった世界がもうすぐ実現しそうだ。(取材先:河田氏、渡部氏) |
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アスプローバ株式会社今年は会場を拡大し10数社のパートナー企業がアスプローバ製品をベースとしたソリューションを披露した。バーコードとの連携、帳票の出力管理、ERPとの連携など、スケジューラーのベストオブブリード路線をさらに進めている。外部ERPとの連携には、マッピングテーブルを利用することで、カスタマイズは最小ですむ設計となっている。最新版Ver.6では、BOM用のGUIを機能追加した。ここ数年、中国市場への進出など、特に海外での躍進がめざましく、今後の展開が期待される。(取材先:松岡氏、上村氏) |
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ジェイティエンジニアリング株式会社工程スケジューラのJoySchedulerに加えて、JoyCoMESを武器として製造現場の特にMESソフトウェアのトップを狙うソリューションを提供。従来のSCADAなどの装置からの情報収集系に加えて、作業者への指示と実績入力を行い、さらにとレーサビリティ等の対応も可能なVer3(ベータ版)を発表。資材の受け払いや出荷管理など現場で行う管理作業を分散化して行うツールとして活用が期待できる。今後、画面のカスタマイズなどをより柔軟に行えるように機能強化していく。(取材先:武田氏) |
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株式会社構造計画研究所構造物の設計から解析そして製造に至る流れの中で、最終部分の製造を請け負うソフトウェアとしてAPSパッケージをベースに多くのシステム開発を手がけている。APSのソフトウェアとしてOrderLinksを利用しながらも、独自のノウハウでシステムの機能強化をはかっている。APSのよい部分も悪い部分も知りつくした開発チームが売り物である。(取材先:杉山氏、野本氏) |
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株式会社日立東日本ソリューションズ見える、わかる、手がうてる、という経営と現場をむすぶ見える化ソリューションSynapse(シナプス)をキーワードに多くのソフトウエア製品を抱える。なかでも、LoadCalc、SynPIX、SynPLAの3つが、計画系のソリューション。MPSからMRP/CRPそしてスケジューリングまでトータルに対応できる。また、PSI Visualizer、Communicatorといった見える化ソリューションも加わった。なお、シナプスの内部にはAPSが中心的な位置を占めている!Syn+APS+E(取材先:中山氏、高瀬氏) |
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株式会社シーアイエム総合研究所開発を担当するインテクレッセ社と協業した製品シリーズ「Dr.工程」によるソリューションを展開。Dr.工程proは、大手の金型メーカー向けのソフトウェアであり、Dr.工程liteが比較的中堅企業向け。ともに、単品受注生産のための管理ソフトウェアとして業界で好評を得ているという。目標や原価の実績を常時更新すると同時に、図面管理やXVL(3Dモデル)を用いた作業指示書の自動ダウンロードなど、金型特有の事情にあった機能を持つ。また、Dr.大日程という海外を含む複数拠点をむずぶ管理ソフトある。(取材先:片井社長、高瀬氏) |
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株式会社FFC/富士通株式会社主力製品GLOVIA/SCP FAおよびGLOVIA MESをベースに製造現場のさまざまなニーズの対応している。今回は、スケジューラの作業指示にもとづく進捗管理において遅れが発生した場合に、設備監視機能と連携し、遠隔地からでも異常が発生したと思われる時刻の画像を確認して対応が可能なデモを行った。Field Communicatorというソリューションによって、このような、現場の機器や外部との連携も強化されている。今回、富士通としてGLOVIA smartシリーズが発表され、それに対応した中小規模製造業向けGLOVIA smart 製造MESも発表した。(取材先:萩倉氏) |
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株式会社フレクシェ今年から、全国のユーザ企業周りをはじめた。現場ユーザの細かなニーズを取り込み、製品企画に生かしていく方針という。柔軟性を極めた新世代スケジューラーとして、簡単なことはより簡単に、複雑なことも出来る限り簡単に実現することがモットー。5月にリリースしたVer8では、外部DBとのマッピング機能や、差立てチャートという機能を追加した。これらもユーザの声を反映した結果である。今後は、作業者のスキルや個別の事象に対応した人員スケジュール機能も強化していく予定。(取材先:浦野社長) |
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東洋エンジニアリング株式会社バッチプロセス系スケジューラの老舗である孔明7Ver2は、従来からあるタンク繰りその他の制約記述による 独自機能に加え、今回はERP等の外部連携を強く意識した展示である。具体的には東洋ビジネスエンジニアリング社の MC Frameとの機能分担がより明確とないり、孔明7はさらに計画機能に特化してその部分を 強化していく戦略のようだ。特に医薬などでは、スケジューラが作る作業指示を直接現場に出すことが できないため、基幹系との連携がより重要となったという。作業指示のステータス管理により、 計画系と実績管理系が?????調する。(取材先:野並氏、韓氏) |
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横河電機株式会社工程スケジューラAPTPLANNERにより、装置からの実績情報を加味しつつ、製造オーダを独自のきめ細かなロジックで作業指示に展開する。 バッチ処理プロセスなどを含む装置系の製造業ユーザに対する多くの導入実績によって培った多様なプラグイン のライブラリを武器にレベルの高いSIを行う。PIMS/LIMS/PMSといった他のソリューションとあわせたトータルな 工場のIT武装を請け負う。製品カタログにPSLXのキーワードあり!(取材先:三石氏、高橋氏) |
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株式会社ケーティーシステムディスクリート系のMESソリューションベンダーとして、さまざまなインテグレーション要求に 対応した製品EXPIOをアスプローバブースにて出展。スケジューラと実機あるいは作業者をつないだ ソリューションを提供する。製品の内部にEXPIOコネクタをもち、さまざまな外部との インタフェースをプラグインコンポーネントを開発することで対応する。この方式によりカスタマイズ 工数が4割削減できた。今後、PSLX対応のコンポーネントの 実装も容易に実現可能という。(取材先:小松原氏、中野氏) |
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